鳴り止まない光のあぶくが頬を擽る/マーブル
 

線香花火の煙の匂いと
遠く遠くで垂直に昇れば
散らばって消える花火音は
静まり返る部屋で眠ってた私を
呼び覚まそうとするから


林檎色のワンピースを着て
底の低いミュールを焦りながら
カランカランと鳴らし外を見回す



そこには
パチパチと手を叩いている少女と
微笑ましい表情をしている家族達が
道路の隅っこで輪を作っていて
光の宴は空気中を描いていた
霞んだ目は思わず溶けてゆく
眩しいくらいキラキラしていて
悪戯に泣きそうになる



夜風をカラダに編んで
悲しいことも
嬉しいことも
人それぞれの言葉が
胸の底から喉を潜り
空に散ら
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