宇宙中空散歩の夜/マーブル
月を揺すりながら宇宙の
中空散歩の夜が落ちてきて
ショートスカートをするり
とくぐりぬける箒星の尾っぽで
果てまで飛んで行けたらなと
思うのはなぜなんだろう
かすかに星の砂を
片手で掴み取った気でいるのは
夜の産声がやさしいから鳥の寝息を唄にしているんだ
三角とんがり帽子子猫が迷子になっても
うそっぱちな街灯の月がこっちさって
無数の街灯が道案内しているってさ
それぞれのひかりの道しるべの
なかで子猫は駆けてゆく
ゆめを捨ててみても
眠るゆめのなかでは
メリーゴーラウンドが
廻っているはずだろう
レインボーチューブの
なかに入り込んだら
何もかも許せるはずだって
ストローは曲がりながら
屈託のない笑顔で笑う
かなしみもよろこびも満ちかけなら
きっとそんなひかりじゃなくちゃ
あの海亀は卵も産めなかっただろう
なんて時々思うのさ
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