【 花びら 】/泡沫恋歌
 




 春、春、春、桜吹雪

ひらりと花びら
僕の掌に 舞い落ちた
そっと 握りしめて
指の隙間に閉じ込める


 ―― 縛ることが愛だと思っていた
    見守ることが愛だと君はいう ――


指の隙間からするりと
飛んでいった花びら
今はどこの空を舞っているのか
知るすべもない

 春、春、春、桜散る


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