道/
服部 剛
秋の日の銀杏並木を歩き
ふと、見上げた高い空
背の高い銀杏の黄色に縁取られ
ひとすじの空の道になっていた
これから私が旅をする
未知なる道も
あの空のひとすじになろう
そっと、胸に手をあてる
精神のしろい炎は燃えさかる
いつか夢で見た
遥かな明日へまっすぐのびてゆく
あの道が
瞼を閉じた
無明の世界にあらわれる
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