智慧の実スケープゴート説/salco
 
、公衆衛生はたちまち「羅生門」だ。


 旧約聖書が編まれてたかだか4千年。往時の人々のアタマと現代人のそれとを隔てているのは解明事物の堆積だけであって、知力
自体が進化を遂げたわけではない。数学の定理は紀元前数千年からある。文盲と大卒の差は思考力ではなく、嚥下した課題と参考書
のページ数でしかないと言えるように、未知に食い下がる探究衝動、寝食を忘れるほどの思惟耽溺傾向については往時の律法学者も
いやというほど自覚していた筈で、脳のポテンシャルと未来とに思いを致した時、いずれは神威に並ぶとまでは考えなくとも、必ず
や挑戦するに至るであろうと予見していたことは確かなのではないだろうか。
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