水を得た花/nia
衰弱した 花に 無数の歌声が
生かされた 僕は 君に 何度でも
導かれた 息をのむ 一瞬に
君は海 ぼくは ただ溺れている
喜びに 射抜かれて
解放への 糸口を
水に花 生けられたら 君の
抑えられた腕 その傷の肉芽に
口づけした 暗闇 光っていた
遠雷が 僕を 駆り立てる その場所へ
聞こえるはずもない 息遣いが
ぼくを 狼狽させる
喉元を
溢れだした 血が奏でる足音を
夜の果てに あらゆるものが
通り過ぎる
衰弱した花に 無数の歌声が
生かされた ぼくは 君に何度でも
導かれた 息をのむ 一瞬に
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