焚火/
佐倉 潮
熱く茂っていた青葉のような感情も
秋が来れば紅く色づき
やがて枝を離れ
アスファルトに落ち
わたしの胸にも落ちる
落ち葉は、言の葉となる
胸に立て掛けていた
ほうきでその葉を集め
静かに火をともす
一遍の詩を作りたくて
通り過ぎゆく人びとが
しばし足を止め
掌をかざす
焚火のような詩
− Bonfire
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