器の底は刳り抜いたまま、/アルビノ
 



   

               赤い鏡の世界に意識をとばすと
               幼い空気と目が合った



               昇ってきた階段の段数まで覚えているのに
               振り返るとひとつも階段なんてなかった
               昇ったくせに降りられないんだ

               まぬけな結末
               それは誰しも


               だったら、
               ひとつ下のフロアーの様も 階段の高さも
             
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