待合室/
森の猫
静かな 待合室に響く
早口で話す声
隣りにいる付き添いの人は
慣れているのか
相づちさえ打たない
脈絡もなく
しゃべり続ける婦人
耳を塞ぐ
イライラを通り越して
不安にさえなる
ここに通い始めたときは
気にもならなかった
ただただ
診察の順番をぼうっと過ごしていただけだったから
これから
カウンセリングだ
この空間から
早く 逃れてしまいたかった
出来ることなら
うるさい と
怒鳴ってしまいたかった
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