てまりうた/中山 マキ
 








自分の好きなものを求めてみようという行為は
決してあなたの全てと繋がらない
おそらくそれは不一致というもので
私はただ茫然としてしまうかもしれない
恐れを知らない子供たちの
無垢な罵倒を受け入れられない
心の狭さに比例して

生まれ変わってしまうまで
私は私の身勝手な妄想や憶測で
何人の人を傷つけるのかな
無意識に、そんな訳なく意識的に無作為に
私は何人の人を忘れてしまうの

雨が降った帰り道、
和田堀公園はしんと静まり返っていて
大きな公園にある小さな遊具が
誰も遊んでくれないとつまらなそうに揺れていた
隠れているなら出ておいでと
ありとあらゆるものを払拭する私の価値観は
目の前にある川に流そう

「帰っておいで」と口笛を吹くように
迎えに来てくれる有意義さと傲慢を
受け止める時間だけあればいいと



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