高円寺ラプソディ/中山 マキ
高円寺の古着屋にある個性という押し売りを
彼女は愉快そうに手に取って
その幾何額模様の可能性を私の太ももに押し当てる
ありとあらゆる自信をくれる
それが次の日に意味を成さなくとも
ちょっとだけ元気になれる
そんなゆとり
教育が違った環境だよ
高円寺パル商店街
何もないのに人があつまる
異国情緒が漂う街
さぁ歌でも歌うように
私を叱ってもっと叱ってよ
オリンピックで買ったシャベルで
穴を掘って埋められても
何処にも後悔がないように愛しているから
高円寺の北口で
鳩と一緒に待っているよ
斜めに見えるかつやが閉まっても
いつまでも
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