チューニング2/……とある蛙
 
ズムをずらす音
その中心に鎮座している意識は
あまりにもちぐはぐで

ぐぁらんぐぁらんぐぁらん
吸い込まれるような上昇と
引き裂かれるような落下の中に
曖昧に浮遊して
何一つ結論が出ず漂っている。

そのうち部屋は怪しげな赤と青と緑の原色の光に引き裂かれ
音叉は不規則に倒れ始め、
音叉の森は崩壊し、部屋も消滅した。
意識はそれでも曖昧に浮遊している。
音のある空間と音のない空間の間の
奇妙な歪んだ空間へ
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