『鎮魂』/
あおい満月
窓をのぞくと
泉のそこからあふれでてくるもの
今にもこちら側に流れ込んでくる勢いで
そのみずの勢いの前に
不思議と平然と
佇むわたし
みずの勢いと
昂ろうとしている
何かが等しくなる刹那に
飛び込んでしまおう
わたしのなかで
何色ともつかぬものが
わたしを突き破ろうとしている
秒針のような平然のなかで
数枚かの
剥離されていく
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