『やわらかな四角』/
あおい満月
いつからだろう
わたしがわたしに
なれてしまったのは
やわらかなしかくい世界で
まるくなったとしても
とがってみたとしても
しかくはしかくで
いつか見た
水族館のイルカショーのプールの水しぶきのように
弾けだすことは出来なくて
たとえ弾けだしたとして
この手でなにが
出来るのだろう
望みは、
太陽に翳すだけでは
息吹くことはない
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