子犬のワルツ/
そらの珊瑚
詩のすぐ傍に
時折死があるのは
詩を読む人が
死のことを知りたいと思うからです
詩のすぐ傍に
時折希望があるのは
詩を読む人が
絶望のなかでも生きていかねばならないと知っているからです
あなたの詩を
読ませてください
詩は誰かに読まれたがっているのです
読まれるたびに
命拾いをした子犬のように
喜ぶのです
ほら、また一匹
白詰草を蹴散らしながら
あそこの丘の上から
駆けてきました
自分の尻尾を追いかけて
ぐるぐる回っておりますとも!
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