ハッピーエンド/2/モリマサ公
ている。
このゲレンデのことを考えるといつも泣いてしまうくらい愛している。
「おはよー」
「おはよー」
キッカーと呼ばれるジャンプ台でスピンをきめるときの完全に「無」なかんじがすきだ。
怖いことも楽しいことも平坦になり瞬間だけがただひたすら連続していく。
感覚と距離を体に叩き込む。
意味とかなんて全然わからなくていい。
俯瞰する自分自身のイメージを何回もシミュレートする。
成功するイメージが重なって確信となる。
日が傾くと同時にからだが重たくなる。
もうこれ以上滑れませんから!からの温泉!
って気分になりながら最後の斜面を直滑降ですべりきる。
夕方母親から
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