誕生日の夜に/
石田とわ
誕生日の夜、いなくなりたいと言った
それは嘘だと知っている
本当はケーキに蝋燭をたててもらい
此処にいていいのだと安堵したいのだ
生きていていいのだと
だれかに肩を叩いてほしいのだ
ならば言おう
きみがいないと困るのだ
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