『ひとつの、孤独のために』/
あおい満月
こころのなかに
海が浮かぶ
深く蒼い紺碧の海
ひとつの闇から
光を見出だそうとするとき
かならず海が浮かぶ
わたしの向こう側にいるあなたと
瞳のなかで話がしたい
わたしが空けてしまった孔や
染めてしまった黒い時間は
もう戻らないかもしれないけれど
わたしが見つめるその瞳のなかに
また新しく生まれた
希望のようなものを
見つけられるなら
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