燃える人 〜箱根駅伝を見て〜 /
服部 剛
国道1号線を渡る前
信号待ちの車の窓から、遠のいてゆく
最下位のランナーのもつれた足で走る後ろ姿に
歩道から無数の旗をふる
人々の声援が、彼の背中を押していた
国道1号線を渡って
風呂屋に入り、店内のテレビでは
1位のランナーが瞳を燃やして
たすきを繋いだ仲間の待つ
ゴールへの道を、走っていた
甘酒を飲みながら
足湯に入り
明日の仕事始めを思う
僕の体内で、今
ふつふつと
エンジンが燃えている
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