小鳥のように/石田とわ
 

 
                きみが死んでもわたしは生きる 
                これはね、もう決めた事なんだ


                小鳥のように生きるのだと、


                きみの命がまだあるならば
                それまでのあいだ寄り添っていよう
                死んでしまったときは
                せめて夢のなかで添い寝してくれ
                
                その腕のなかでだけ啼いてきた
                きみが死んでも
                ひとり慰め啼くだろう
                
                けれど泣きはしない                



                小鳥は啼いても

                泣きはしない
               






 

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