Good morning/ネハン・フランク
 
水際に赤と黒が目立つ
君は慎んで生と死を受け入れた
見事なまでに人間だ
老いた男が手を叩く
皺の隙間を呼吸が縫った


砂埃が舞い上がって
裾を払う絵がいつも描かれた
線路は目と鼻の先
鉱物に魅せられたんだ
地球は円を忘れてゆく


どうしたことか
誰かが食事を抜いてしまった
いつだって忠実に人間だったのに
もう息をしなくていい
少女はそう言ってからパンをかじった


手を繋いで虫を踏んで
勝手に死んでいく
少女は他人とは違う涙を流す
無意味なことが起きた時
朝焼けの浜辺はいつも赤くなる


少女が少女でなくなる頃
誰しも平等な証を見せられて
人々は命が分からなくなる
線の多い絵を描きはじめる
手の皺には土が入り込んでゆくのさ




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