メラカトレへの撹拌/鯉
ろうと思うべきではないのだろうか。しかしそれを嫌悪しているのだ。財布の中にある十円玉で電話をかけたともだちの彼女に向かって死んだよとひと言告げる前に四十円切れやがったのだとしてもう四角くなっていないおれの口が中途半端に過ぎなかったということばを呟き続けてさまよう。おれは路地裏なのだ。
「コンクリートを打ち付けるはずのドカタが
削岩機でもって区画を砕いているがそれは叶わない永久に
舌がふるえている
膿が黒ずんでいるのが外からでも見える
女の子たちはみんな立方体になっている」
もう誰もキスができない
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