HOME/Akari Chika
 
家から徒歩1分のところに高台になった駐車場がある
高台と言ってもほんのわずかだ
しかし私にとってはその“ほんのわずか”が重要で
冬の夜の帰り道、
そこへ立ち寄ることが多い

息が白いな
目の端に涙が滲むような寒さだ
1日って早いな
スーパーの袋が重いな
あのメール返さなくちゃ
早くあったかい部屋でごはんを食べて
テレビを見ながらホッとしたいな
お茶を飲んだら
泣きたいな

そんなことを思いながら、
その場所へ向かう

冬の醍醐味は空が澄んで星が綺麗に見えること
でも都会の明かりには簡単に掻き消されてしまう
田舎でも都会でもないこの街で
私を待っていてくれ
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