喫茶店/鈴木みか
もしかしたら一生であうことのないかもしれない人々がたくさん住んでいて。なんだか愛おしい、あたたかな気持ちでいます。私はわたしが生きている間に誰と、どれだけのものと、出会えるのでしょうか。そのなかでずっと大切に思えるだろうとしんじることのできる、やわらかできらきらとした人やものを、いくつ見つけることができるのでしょうか。
朝にはざあざあ降りだったのに、いまはすっかり晴れています。コーヒーについてきた金平糖みたいなちいさい砂糖はほわほわ甘くて、しゃりしゃりとしていて、困ってしまうくらい幸せです。目の前に好きな人がいたら、もっと幸せだろうとも思います。
すっかりぬるくなったコーヒーを飲み干します。ちょっと苦くて飲みにくいけれど、ちゃんとおいしいコーヒーですごいなーと思います。うーん、いいこいいこ。
さて、ポメラを閉じて、出かけようかな。
外にでて、好きな人に会いに行こうと思います。
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