3:00AM/はるな
 
重たく、つらいものだ。受け止めきれぬほどの。わたしたちは、言葉から自分たちの身を守らねばならなかった、でもわたしたちは弱かった、あまりに弱かった―だから―あるときふと気付いてしまったのだ。重たい鎧を重ねるよりも、言葉を弱めることにしたのだ。それは当然のことだった。人々は増えていった、文字は増えていった、言葉も増えていった、処理しきれなくなった、工夫した、それは、当然のことだったのだ。
考えることだ。わたしたちに唯一残る心強い武器は、考えることだ。そうやって切り抜けてきたでしょう?考えることだ。失われたものを取り戻すことは可能なのだろうか?喪失は、永遠だ。しかし永遠は存在しない。永遠が終わる場面を
[次のページ]
戻る   Point(3)