昼顔/
根岸 薫
に
問いかけられている
同じころには
皮がむけている 裸であるから
終われば
少しずつ離れていく
関節
みちるあいだにある
花が開く ひらくもの
丁寧になる 泣くなと言っている
『進めば 着くでしょう あなたは
誰のところに行きたいのでしょう』
「え?これは?
これは
なに?ねえ
あっ ねえ、これ
カサ?」
「そうです ああ
傘です
ああ 傘です ああ ああ
あっ」
とびらをひらいたおとこが
おおきな昼顔に向けて
朝の小用を
足している 冬
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