いったい誰が異常なんだろう/はるな
 
て彼女が異常だと言われなければならなかったのだろう?


どうして誰もわたしの異常さに気がつかないのだろう?わたしはもしかしたら異常ではないのだろうか?


ひざはすこし乾いてかさかさしている。
わたしに関して言えば―正直に言えば―太ったり、醜くなったりすることは恐怖だ。太っている人を見ても、恐怖は感じないし軽蔑もしないけれど、自分がそうなるのはこわい。にきびや小じわもこわい。歳をとることはぜんぜんこわくないけれど、それが劣化した自分をみることだとしたら、この上なく恐ろしいことだとおもう。
わたしの一秒がこの世界の一秒としっかり手を繋ぎあっているのだとしたら―それがあなたたちの一秒
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