最果て/マーブル
 
彼は大ぐち開け森の燃える音を食べた
銀のスプーンで掬って葉が浸み込んだ
悲しみの調が喉で喜んでいるようだった
開放の叫びが聞こえてくる


私は鳥を好きな場所へ逃げるようにと自由を放った
ぐるぐる旋回しているのを首を傾げぼんやり眺めていた
やがて鳥たちはそれぞれの旅に
羽根を勇ましくふるって夕陽に染まる海へ
高く高く昇ってゆく


砂漠のようだ
さらさらと滑る砂が
こぼれる指の間には愛と憎しみと最果ての旅路が続いている


私たちは耳をよおく欹て
生々しい金属の剥がれる音と
葉の触れ合うざわめきや
水のせせらぎのように
息の根をつんと伸ばして
影を大き
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