ただしさと真実に関する考察と覚書/はるな
 
とは好き嫌いなのかと言われれば、それは違う。いくら魅力的に見えても正しくない道もあるし、どんなに進みたくない泥沼でもそこを行くのが正しさだというときもあるのだ。ただしさはただしさとしか言いようがない。それは経験や、知識に裏打ちされるものかもしれない。あるいは予感とか、まさに好みとかそういうものの内にしか現れないものかもしれない。わたしがそれを「ただしいと信じている」だけかもしれない。
どの口が言う「真実」も「ただしさ」も「信じるしかないもの」なのだろうか?

たぶんそうじゃない。そうじゃないと思う。
信じるしかないなどという、あやふやなものではない。ただしさは死のようにどの花の蕾にもたしか
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