誤読をどう受け止めるか(作者の死の憂鬱の中で)/kaz.
と責任の連関の問題にしようとするのは間違っている。ところが、作者の存在を無視し、好き勝手なことを言っていい、という主張に読み替えてしまう暴挙がまかり通っているのだ。
言葉を文字通りに受け取ることなしには、何ら読解というものをしたことにはならない。主張を文字通りに受け取る正しい読解を経て、初めてその解釈を立たせることができる。解釈を相手の主張そのものであると摩り替えてはならない。解釈はこの私の解釈にすぎず、他の誰かのものとすることはできない。その前提に従って正しい読解を提示しようとするとき、かえって作者の死が立ち上がってくるのだ。
「解釈はこの私の解釈にすぎず、他の誰かのものとすることは
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