空が喋れなくなった日のしずかな青い唄/マーブル
 
僕は皮膚の内側が
赤く錆び
その欠片が1つ落ちるまでは何もしないでいたい

そうしたら
透明になってゆく血液と漣の色を覚えて
ひたすら画家になった
気分で文字をカサカサと描いてみる


空が喋れなくなった日の
しずかな青い唄を口ずさみながら
鏡に写った水面を
着実に眼の奥にやきつけて


ドキドキしながら
水のうえを歩く
そんな想像を楽しんでいる


それを横目で見ていた
人見知りな神様は
拝むように眼を閉じたら

キーンと透きとおる
胸いっぱいの木漏れ日を
クロスして
晴れ渡る空の下
居眠りをしてみたいと
言うけれど


逆に僕は
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