物語?半物語?物語/葉leaf
 
技者としての主体について言説が展開されることである。引用部は、「わたし」という主体への人間的興味に基づき書かれていて、その意味でテーマの単一性があり、その意味で物語性がある。なお、廿楽の詩でも、例えば「あさくさにいく」では、主体が「うんち」「軍人」「きたないひとたち」「仁丹のあのおやじ」「ぼくたち一家」と替わり、テーマが変転していき、その意味で物語性がない。
 (3)「変換される述語」とは、主体をある時点で性質付けていた述語が、後の時点で別の述語になっていることである。つまり、主体に何らかの変化が生じることである。ここでは(5)因果関係も同時に検討しよう。因果関係とは、出来事の継起が互いに無関係
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