湯呑み /
服部 剛
あんまりがんばり過ぎちゃうと
ぐったり疲れてしまうので
心の中にたった一ヶ所
小さい風の抜け穴がほしい
あんまりまじめに働くと
人々の囁く声が気になって
ろくに寝れなくなるので
一つ位は、仕事を置いて帰ればいい
ある日、湯呑みになみなみ入れ過ぎて
どっと溢れてしまってからは
ちょっと、控えめにそそいでいます
「いのちの息は一体何処を巡るだろう?」
そう問いながら、私は覗く
湯呑みの余白の空間を
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