離人症/GrassRoots
 
のは精神分析の最も不得手とする現象である。
私はこの症状の原因をはっきり認識しているので、これがひどくなる前は短期記憶が非常に衰えるのを認識していた。それは現在は完全に治っている。
ある理由で私は医者に処方されたもの以外の薬物(違法では無い)を服用していた。
最初はものや人名を思い出すのが困難になった。
短期記憶の減衰が離人症のような長期現象に変じる過程を、私は生理学に暗いので科学的に説明できないが、これは、パソコンの仮想メモリの動作に似たものではないかと思うようになった。
コンピューターのOSではメモリが不足するとハードディスクの一部を拝借するように設計されている。これを仮想メモリと言うらしい。
日常の記憶を守るため、脳が保護的に記憶の領域を確保したがために、長期的な記憶のシステムに多少の負担を与えているのかもしれない。
<失っている>のはそういうことなのか。
パソコンのOSは腹が立つほど馬鹿なものがあったので人間の考えをパソコンに適用できてもその逆は出来ない、と思われがちだが、意外とこういう発見もある。

ただ、これは科学ではない。では。


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