未完成品の断片羅列01/ballad
骨から流れ出るように、
溢れて、
降った雨の中を、
手を振りながら、
追いかけない
レインコートの
中で、私たちが
始めた物語が、
生まれるはずだった、
皿に私が最初に、降り、
次に、貴方が、
それを
仮題 雨の名前
雨に、混ざる名前を、
一つ一つ、数え上げる、
声の中で、
粒の中に、
見える、あたらしい家族、
私の体は、
そこには入りきれない
手の上に、落ちて、
皮膚に、消えていく、
までの間に、
傘がさされない、
仮題 野焼き
あのビルの影には、
私の姉がいる、
ずっとそこで、
たっているのを、
私は毎日見る、
[次のページ]
戻る 編 削 Point(1)