大、大、大、だぁ〜い好きー1/草野大悟
体中の細胞ひとつひとつに爽やかな風がみちあふれてくるような朝
どこまでも青い空が広がっていた。
浜中朱理(あかり)は、今年、城西大学医学部を卒業して研修医になる。
将来は、脳神経外科医をめざしている。
彼女の父はその大学の医学部内科教授、母は市内で弁護しをしている。
彼女の父と母は、開成高校のクラスメイトで、高校時代からとても仲が良く、
まわりの目などまったく気にせずに付き合っていた。
成績も三年間ずっと、一番と二番を交互にとっていたらしく、たまに暇ができて
家族三人で食事に出かけて酒がはいると、その頃のことをなつかしそうに話す。
朱理はそのたびに、またぁ、と内心おもうの
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