門/
花キリン
昨日は他人だと
笑いながら通り過ぎていくものがある
ここから先は入れないからと
身構える姿は滑稽だ
少し緊張しても
鍵という他人もまた大きな他人で
挨拶すら忘れている
一日のはざ間には
門という区切りがあって
これは義理堅い
開け閉めは自由なのだが
生まれ育った家柄に似て
門構えという重厚さには辟易する
昨日は他人だと
笑っては見たが
少し前の時間すら全くの他人
門という線引き
他人が増えるだけで
面白みは全くない
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