恋、患い/
雪路
もう何も 考えられない
指のさきから 実が虚に変わるよう
愛しき思い ああ 言葉が拙い
壊されることを 望んでいた
それに気づいて 途方に暮れて
花壇に並ぶ パンジーの
無垢なそれしか 頭になくて
君が記憶に 介在する
僕は現実を 放蕩する
今日という 一日さえ
君に 一字一句 捧げたくて
こんなにも 染められた自分
もう生きるのが 厭で仕方ない
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