花電車/あおば
 
も景気を良くしたいのか
お伽の国の香りを運び
花嫁御寮が立ち去るように
しゃなりと音を立て
あっという間に通り過ぎたのが
33年ぶりの花電車であったのだが
一瞥した人々は一瞬にして居なくなり
3分後にはいつもの穏やかな沿道に戻り
我に返った私も夕食のメニューはなんだったのか思いだそうと
自転車のペダルに力を込めて
走り出そうとしています。





登場人物
私 買い物途中のおかあさん 家には大きな息子がいる ケータイカメラ
紳士 地元企業の社長さん 鉄オタ歴 50年以上 デジタル一眼
脚立の男 気の好い鉄オタ壮年 デジタル一眼
作者 根性無しの元鉄オタ コ
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