般若/
花キリン
執念の先に切っ先を置いて
切って切って
思いを切り刻んで般若の形が出来上がった
五臓六腑から噴出す憎悪が
熱く燃えている
刃で無表情に過去を断ち
想像を積み重ねて屍の山を積み上げていく
血の匂いがする悲鳴
ぽろりと転げ落ちる音は首の形に似ている
昨日までの過去
現実を掘り下げると屈辱に生まれ変わる
その全てを彫刻刀の切っ先に委ねると
般若の形になった
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