鏡の世界 /服部 剛
 
生きていれば、時折 
苦い薬を飲むような一日がある 

目の前を覆う靄(もや)のような 
掴みどころの無い敵が 
心の鏡に映っている 

靄の向こうのまっさらな 
日々の舞台は、待っている 

目を瞑(つむ)った一念で 
あなたが 
鏡の世界へ、踏み込むのを 






 
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