W.K.第六回「宇多田ヒカル『ULTRA BLUE』〜青空に沈む」/たもつ
 
見ても、如何に宇多田ヒカルが商業的に成功したか、ということがわかります。
 
 さて、以上を踏まえて、なのですが。
「ULTRA BLUE」は売れませんでした。五枚出しているオリジナルアルバムの中で、売上数が唯一、百万枚に達していません(ただし、日本レコード協会からはミリオン認定を受けています。これは認定基準が売上枚数ではなく出荷枚数によるものだと思われます)。確かに、2000年代に入って、極端に音楽業界は冬の時代となっており、アルバムの売上数も全体的にかなり落ちています(その中で2000年代に発売された「Distance」と「DEEP REVER」の売上は驚異的な数字なのです)。当然、20
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