ふんわりと/花キリン
ふんわりと風に乗ってやってくる
昨日のような今日に
ふんわりと座っている
時間の布団の柔らかさ
柔らかさの上に柔らかさを積み重ねて
昨日のような
今日を生きている
ふんわりと言葉を摘んで
賢い痛みをいとおしむように
ゆらした想いを
言葉の端はしに乗せてみる
一日の広さという曖昧
曖昧な公式をくぐり抜けてはみても
曖昧なままで
そこに置かれているだけで
抑えきれなくなるものに
ふんわりとなぐさめるものがあるから
悩みの椅子に
座りつづけることができるのだろう
目的があって
目的の中にあるものを取り出してみても
向かい合うものの少なさ
昨日のような今日に
新しいものはなくても
つぶやきという言葉に置き換えてみるだけで
新鮮なものに生まれ変われる
とすれば
今日という
一枚の日めくりに
うなずき返すしかないのだろう
そこに
昨日のような
今日があったとしても
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