キリムに綴る愛/甲斐マイク
 
ケイト・トムソンの彫刻に
奇怪な地図がうつり
病んだルネサンス文学が
こころの甘さをのぞかせる

やわらかく、やさしい殺人のように
手織りのヴィンテエジキリムのうえで消えた
かけがえのないひとよ

いまも
ぼくたちは
こんなにも素晴らしい
センチメンタルムウドのなかで
傾いた世界を
シェアしている

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