夏の夕暮れ/
……とある蛙
路地裏の縁台に腰掛け
はだけた胸元に
団扇で風を送り
茶請けに水羊羹
冷茶を一服口に含み
にんまり、
路地には打ち水がしてあり、
しおれかけた朝顔の鉢が
そこ ここ
遠く蝉の声が
しゃわしゃわと
夕暮れ 夏の香
戻る
編
削
Point
(10)