遺書にはならない足跡/セグメント
 
したくないとなる前に、行動を起こさねばならないことは分かっているのだが。低下に加え、私は勇気がないのかもしれない。
 このような弱々しい私という人間は幾人かの友人に支えられて生きているわけだが、その友人を振り回すことにも、もう本当に申し訳なさと罪悪感が強く募っている。かと言って、ひとりで考え抱えて行けるのかと尋ねられると、その点は遥か以前に通過してしまっている。
 人間は個別の生き物だ。私一人を二十四時間見続けているわけには行かないし、それぞれに生活があることも良く分かっている。良く、分かっているはずだ。だが、私は、どうしたらいいのか分からなくなってしまい、甘えと言われようと疲れてしまい、擦り
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