朝/チャオ
不ぞろいの決定因が
道端に膝まづいている
素直で、きれいな花びらが
家の前に咲いている。
暗闇に照らされて
緑の木の実を眺めている
従順な瞳を瞑り、おびえた指先が消える。
地上にひれ伏し明日を約束する
あれも、これも、欲しかっただけなんだ。
これも、あれも、消えていったんだ。
素直できれいな花びらが
家の前で咲いていた。
暗闇に照らされて
緑の木の実を眺めている
ガラス窓に顔をつけて、
ぺったり、顔をつけて、
道路に落ちた木の実を見ていた!
素直できれいな花びらが
家の前で散っていく。
不揃いの決定因が、道端に膝まづいている
夜明け前の歩道橋に
しなびた信号が点滅している
いずれ朝が来る。
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