朱雀/雪路
 
どの時空にも存在する

絶対の朱雀

それが舞った軌跡に

空間の溝

そこに

飛散していた

タイガーズアイの粉末が

埋まりゆき

「現実」のフラクタルを

描きだす

未来の自分に

多くのものを託し過ぎている僕には

それがあまりに

非情に思えて

どうしたらいいのか判らず

ただ親指の爪を噛み

食いちぎる

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