久方の中なる川/春日線香
 
く響く。

また、前半部の謎解きを後半部が促しているようにも思う。
「いかに契りて闇を待つらむ」…どんな仕組みでこの歌は成り立っているのか。
約束事によって導き出される「桂川」は、名指しでは表現されていない。
歌の向こうに文字で表されない桂川があり、桂川は、様々な場所と接続する。
それは『土佐日記』で船が着く場所でもあり、海へと繋がっている。

 どんな繋がりがあってわたしは今こうして生きているのだろう

私にとってこの歌はネットワークを前にしての詠嘆なのです。
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