安定したトリル/瑠王
 
乾いた笑い声
抜けたままのプラグ

真っ昼間、踏切の側で
女は胸に手を当てている
子供達が足跡を消して走っていく
夕暮れ、街灯の側で
老婆は胸に手を当てている

黙っているけどみんな刻んでいる
俯きながら空を見ている

少しだけ湿った瞳
からのままのグラス
安定したトリル
戻る   Point(4)